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glclock 実行ガイド
2000年6月
Masa(川瀬 正樹)
E-Mail: masa@daionet.gr.jp
URL : http://www.daionet.gr.jp/~masa
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glclock の実行方法、操作方法、お薦めコマンドなどを紹介、説明します。
glclock を初めて実行される方は是非ご一読ください。
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■■ 目次 ■■
・起動/終了
・操作
・特殊効果
・お勧め起動コマンド
・スクリーンセーバモード
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■■ 起動/修量 ■■
X-Window 環境ではコンソールから
glclock
または metalclock などのスクリプトで実行してください。
Windows では、makeshort.exe で生成されたショートカットから実行してください。
マシンパワーがなく動きが遅いと感じる方は、
glclock_L
など、"_L" のついたもので実行してください。時計が単純になり、速くなります。
ESC キーで終了します。
■■ 操作 ■■
● 時計をぐるぐる回す
左ボタンでドラッグすると、その方向に時計が回転します。
勢いをつけて回すと回りっぱなしになりますが、
時間とともに速度が落ちてきて、いずれ止まります。
's' キーを押すと、押しただけ急激に回転にブレーキがかかります。
● 視点と時計との距離、遠近感を変化させる
今度は、右ボタンでドラッグしてみましょう。
操作がちょっと難しいですが、上下方向にドラッグすると時計の距離が変化します。
上にドラッグすると、どんどん離れます。
しまいにゃぼやけて見えなくなります。
下にドラッグすると、反対に近づきます。
しまいにゃ通りすぎてしまいます。
ウィンドウの下端から1/10くらいの位置にすると、どアップになるはずです。
うまく操作すると、時計の針や文字盤の細部まで見ることができます。
● 蓋の開け閉め(意味無し)
今度は、マウスの中ボタンかスペースキーを押してみてください。
押す度に、時計の蓋を開閉できます。「だからどうした?」という質問は、
胸にしまっておきましょう。(^^;;
ちなみに蓋が閉じている状態は、断じて UFO ではありません (^^;;;
● フレームレートの出力
'f' キーを押すと、画面左上に FPS (Frames Per Second) と、さらに標準出力に
FPS, kTPS (kilo-Triangles Per Second) および1回の時計の描画で処理している
トライアングル数 kTPF (kilo-Triangles Per Frame) が出力されます。
'f' を押す毎に ON/OFF できますが、通常はウィンドウタイトルに FPS, kTPS が
常に表示されます。
フルスクリーン以外では、特に必要はないでしょう。
※逆に、表示すると多少速度が遅くなります。
● スクリーンショット
'c' キーでスクリーンショットを撮れます。
フォーマットは ppm (Portable PixMap)で、実行ディレクトリに
glclock_shot_??.ppm で出力されます。
?? は、スクリーンショットを撮る毎に 00 〜 99 までを繰り返します。
※glclock を再起動すると、再び 00 からスタートします。
■■ 特殊な操作 ■■
通常の操作に加え、glclock ではさまざまな特殊効果や描画方法を操作できます。
興味のある方はお試ください。
● ライティング関係
ライティング(光源処理)を行わない実行モード(metalclock, crystalclock etc.)
では無効です。
▲ ライト数変化
実行中 '1'〜'8' キーで、処理する光源の数が変化します。
光源数はデフォルトの5個程度がお勧めです。
▲ ライトの種類、回転
'i' / 'o' / 'p' キーで、それぞれ平行光源/点光源/スポットライトとなります。
さらに、
'l' キーで、視線ベクトル計算(local viewer)の ON/OFF、
'k' キーで、ライトの動き(回転)の ON/OFF の切り替えができます。
▲ ライトの彩度(鮮やかさ)変化
'h' キーを押す毎に彩度が下がり(デフォルトから5回押すとモノクロライト)、
'j' キーを押す毎に彩度が上がります。
彩度を下げ続けた結果モノクロを超えると、今度は補色(正反対の色)になり、
逆に(今度は反対の色で)彩度が上がってゆきます。
'H', 'J' キー(SHIFT キーを押しながら)で、デフォルトの彩度に戻ります。
● スーパサンプリング関係
複数のレンダリング結果を平均化して最終画像を得るスーパサンプリング処理関係の
操作です。
ハードウェアアクセラレーションが可能な環境で、モーションブラー、
シーン・アンティエイリアシング、デプスオブフィールド(被写界深度)ブラーを
試すときは、metalclock や crystalclock で実行することをお勧めします(他に
比べ、遥かに高速に処理できます)。
それ以外の時計の場合、アキュムレーションバッファ(ほとんどの環境では
ソフトウェア処理となる)を利用するため、極端に遅くなります。
metalclock や crystalclock 以外でこれらのエフェクトを実行した際に
エラーが発生する、もしくは何も変化がない場合は、
-AC オプションを指定してみてください。
▲ モーションブラー
'm' キーを押すと、フレーム間の動きを補間するモーションブラーがかかります。
もう一度 'm' で、元に戻ります。
▲ シーン・アンティエイリアシング
'a' キーを押すと、時計の縁なとのジャギー(ピクセルのぎざぎざ)を目立たなく
するシーン・アンティエイリアシング処理を行います。
もう一度 'a' で元に戻ります。
▲ デプスオブフィールド(被写界深度)ブラー
'd' キーを押すと、被写界深度ブラー(ピンぼけ)処理を行います。
マウス右ドラッグで時計までの距離や遠近感を変化させると、ピントがさまざまに
変化します。
もう一度 'd' で元に戻ります。
▲ デプスオブフィールドブラーのブレの度合い
'z' キーを押すと、デプスオブフィールドブラー時のブレが小さく、'x' キーで
ブレが大きくなります。
'Z', 'X' キー(SHIFT キーを押しながら)で、デフォルトに戻ります。
▲ 秒針だけのモーションブラー
'n' キーを押すと、秒針にだけモーションブラーがかかります。
こちらは、あまりスピードは落ちないはずです。
でも、ほとんど何が変わったのか分かりませんね...(^^;;
秒針のあたりをうまくアップにすると分かる....かなぁ...(^^;;;;
● テクスチャ・フィルタリング関係
テクスチャ・フィルタ、ミップマップ・フィルタグ等の組み合わせを操作できます。
テクスチャを使用しないデフォルトの時計では無効です。
▲ テクスチャ・フィルタ
't' キーを押すたびに、テクスチャ・フィルタが変化します
(ポイントサンプル/バイリニアフィルタ)。
▲ ミップマップ・フィルタ
'y' キーを押す毎に、ミップマップ・フィルタが変化します
(なし/ポイントサンプル/リニアフィルタ)
テクスチャ・フィルタリングは、デフォルトではトライリニア・フィルタリング
になっています。
これは、
・テクスチャ・フィルタ … バイリニア
・ミップマップ・フィルタ … リニア
の組み合わせです。
▲ 異方性(Anisotropic)フィルタ
'u' キーを押す毎に、異方性(Anisotropic)フィルタの ON/OFF を変更できます。
ただし、GL_EXT_texture_filter_anisotropic をサポートしない環境では無効です。
デフォルトは OFF になっています。
● フォグ
'q' / 'w' / 'e' / 'r' キーで、それぞれフォグなし/線形フォグ/距離の指数
関数/距離の2乗の指数関数によるフォグが切り替わります。
デフォルトは 'w' の線形フォグです。
環境によっては、フォグの種類によっては正常に表示できなくなることがあります。
■■ お勧めコマンド ■■
● スクリプト、ショートカットについて
X-Window 版はスクリプト、Windows 版は makeshort.exe で生成されたショート
カットから、簡単にさまざまな時計を起動できます。
_L が付いているモノは、時計の形状が単純で比較的高速に実行できるコマンドです。
これらの起動コマンドは、単にさまざまなオプションを組み合わせて指定している
だけです。
具体的にどのようなオプション指定をしているのかは、各コマンドをテキスト
エディタ等で開いて見てください。
Windows では、各ショートカットのプロパティのリンク先を見てください。
● オプションの追加
基本的には上の '*clock' スクリプトを使い、必要に応じてオプションを追加すると
良いでしょう。
Windows では、ショートカットのリンク先にオプションを追加すればOK ですが、
それよりも「glclock launcher」を使った方が遥かに簡単です。
Windows ユーザは、是非「glclock launcher」のご利用をお勧めします。
追加するオプションの例としていくつか紹介します。
例えば、時計の形状を変化するオプションとして -d オプションがあります。
これは時計の形をn角形にするオプションです。
marbleclock -d 6
のようにオプションを追加すると六角形の大理石時計になります。
woodclock や marbleclock, mwclock で実行しても速度に余裕がある場合は、
marbleclock -q 8
などで実行してみてください。
時計を構成するポリゴンがより細かく、メッシュが滑らかになります。
-q には、マシンパワーに合わせて、6 〜 8 辺りを指定してください。
数が大きいほど、時計を構成するポリゴンメッシュが細かくなります。
速度さえ充分に速ければ、最大クォリティの -q 8 がお勧めです。
■■ スクリーンセーバモード ■■
-SA オプションをつけると、スクリーンセーバライクなモードで起動します。
ただし、あくまでスクリーンセーバとして利用できるような設定で起動するだけであり、
OS から自動的に起動させることはできません。
glclock とは別に正規のスクリーンセーバが設定されていると、結果的に多重起動
しますので、ご注意ください。
バックが黒のフルスクリーンモードで起動し、適当に動き回ります。
マウスをある程度以上の速度で動かすか、キーボードを操作すると終了します。
ただし、GLUT で制御しているため、一部の特殊キー(Alt etc.)の入力は受け付けず、
終了しません・・・あしからず。
スクリーンセーバモードでは、
・-csize 時計のサイズ
・-speed 時計の回転速度
・-zoom 視野角(広角/望遠)
といったスクリーンセーバモード起動時専用のオプションがあります。
glclock のオプションについては、MANUAL.txt をを参照してください。
Windows 95/98 では、glclock を正式なスクリーンセーバとして利用する
ユーティリティ「glclock saver」(シェアウェア¥600)
をリリースしています。
こちらを使えば、Windows の正式なスクリーンセーバとして設定し、自動的に起動させる
ことができます。
興味のある方はお試しください。